まだほとんど知られていない超便利な Kickstarter 機能

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アーティストも、ライターも、ミュージシャンも、Kickstarter のユーザーが自分の作品をどうやって見つけているのかを把握しましょう!

私が「Derby Life: A Crash Course in the Incredible Sport of Roller Derby」という本を出版するために自分にとって初めてとなる Kickstarter プロジェクトをローンチした時、Kickstarter でキャンペーンを行う人なら誰でも使える「クリエイターダッシュボード」の存在を知りました。 このダッシュボードでは、自分のプロジェクトのバッカーがどこからアクセスしてきたのかがその他の便利な情報と共に簡単に確認できるようになっています。

ファンディングゴールに向けた日ごとの進捗情報が簡単に分かるグラフまで載っています。

独立出版者である私は、自分が出版した本がどこで売れているか、何を理由に読者が私の本を選んで購入しているかなどの情報は、いつも大まかにしか分かりませんでした。自ら運営している Gutpunch Pressのウェブサイトでは、本が購入された時にそれが分かるようになっていますが、他のサイトではそういった情報はせいぜい一日一回更新されるだけですし、ましてや小売業者と連携しているインディー系の出版社になると、それよりも少ない頻度でより大雑把な販売データしか分かりません。ですが、こういった情報にリアルタイムでアクセスできることで、内部事情を把握したうえでの迅速な対応が可能になり、最終的にキャンペーンをより良い結果へとつなげることができるようになります。例えば、私は3年以上かけて育て上げた愛着たっぷりのウェブサイトを運営しているのですが、このサイトでは月に何千・何万もの訪問者数があるにもかかわらず (おまけに、このサイトこそが私の本のインスピレーションとなったにもかかわらず)、実際にはこのサイトからは、ほぼプロジェクトのプレッジにつながっていないということが判明しました。

かなりガッカリな情報でしたが、逆にそれが分かって本当に良かったと思います。他のサイトを通した宣伝にも、もっと時間をかけなくてはいけないということに気付くことができたので。

 ただし一つだけ、ちょっと気になる点がありました。トラフィック量の50%以上が出所がはっきりしなかった点です。このトラフィックは、「リファラー情報なしの直接トラフィック」というカテゴリーにまとめられていただけでした。この中には私が自分で一斉送信したメールから実際のプレッジにつながったものもあるかもしれない。チャットで共有されたリンクとか、それ以外にも様々な可能性からプレッジへとつながったことも考えられます。メールによるプロモーションがどれほど効果的に機能したかが分からないのは、(それも、そのメールの内容や送り先リストの作成にじっくり時間をかけた場合は特に) 残念でなりませんでした。

また同様に、かなりおおまかな「Facebook」というカテゴリーも役立つとは言い難いものでした。それって、私の個人 Facebook アカウントのこと?それとも私が Facebook で管理してるページとかグループのこと?あるいは、友達とか知らない人が Facebook 上で共有してくれたところからプレッジにつながったの? ーそういう最も重要なところがまったく分からなかったんですよね。

Kickstarter では、Google Analytics のインテグレーションを利用できるのですが、Google Analytics の有効化は簡単にできるものの、残念ながらその使用はそれほど簡単とは言えません。特に私はこの機能に詳しいわけではないので余計に難しかったのかもしれません……。そのせいもあってか、個人的にはこのインテグレーションから沢山の役立つ洞察情報を得ることはできませんでした。私の場合、プロジェクトを運営する時というのは、既に沢山のリストやソーシャルメディアも管理する必要があります。おまけに昼間は自分の本職の仕事にも集中しなくてはいけません。このうえさらに別のややこしいツールも管理するなんてとんでもない。

カスタム化

それから 2年後、「Derby Life」のプロジェクトが成功に終わり、書籍が世界に向けて出版され、素晴らしいレビューをもらったりファンにフォローしてもらったりと快調な滑り出しでした。そこで、次に Color Jam Roller Derby Coloring Book の作成に向け、2番目となる Kickstarter プロジェクトをローンチすることになりました。

この時点で、Kickstarter では、「カスタム参照タグ」という機能がローンチされていたのですが、この機能が最高なんです!なんだかパッとしない名称だけど、今ではこのカスタム参照タグは Kickstarter の中でも私のお気に入り機能の1つとなっています。

カスタム参照タグの使用方法

クリエイターは、プロジェクトのローンチ後に「クリエイターダッシュボード」からカスタム参照リンクを作成することができます。ボックス内でラベルを入力して「タグを作成」をクリックするだけで、カスタムリンクが表示されます。このリンクを使って特定のチャネルからどれだけのバッカー数や金額が入ってきているのかを追跡できるようになります。クリエイターが各自作成できるカスタムリンクは最大500個までとなっています。

どのチャンネルや投稿が効果的なのかが一目でわかるように、シンプルな名付け規則を作っておくことをおすすめします。私の場合は、8桁の日付を表す数字や、Facebook を表す FB など、適切な略字を使うようにしました。

タグを作成したら、そのリンクを取得してどこでも好きな場所で使うことができます。

最初のキャンペーンで一番の疑問だったのは、Facebook を最大限活用するにはどうしたら良いかという点でした。そこで2回目のプロジェクトでは、カスタム参照タグ機能を使って様々な Facebook 関連のカスタムリンク (自分が Facebook に投稿するたびにカスタムリンク1つ) を作りました。このおかげで、Facebook 上でどの戦略がうまく行ったか (またはそれほどうまく行かなかったか) がはっきり分かるようになりました。

もし時間がたっぷりあったなら、カスタム参照タグで生成したリンクをとことん活用して、もっと綿密に調べていたと思います。異なるメッセージそれぞれがどのように機能したかとか、どの画像がさらに大きな反響を得ることができたかなどを徹底的に細かくテストしていたことでしょう。また、カスタムリンクは前回のプロジェクトへのアップデートにも活用しました。そのおかげで、Color Jam のバッカーのうち、約5%の人が Derby Life のバッカー向けアップデートを通して Color Jam について知ったということが分かりました。最終的に、集めることのできた合計資金の10%が、このバッカー達によってプレッジされたものでした。

結果として、キャンペーンにプレッジされた金額のうち、その44%についてどの方法がプレッジにつながったかを把握することができました。そして、キャンペーンの金額の25%以下が (追加情報は特にないものの)、Direct Traffic と Facebook につながっていることが分かりました。

このおかげで、自分の作品を他の人達がどのように発見してくれているのかが、今まで以上にしっかり理解できるようになりました。8月に Color Jam Roller Derby Coloring Book をローンチする際には、こういったインサイト情報を使ってより的を絞った宣伝方法を採用していくことができることでしょう。

他の人はどのようにカスタム参照タグを活用しているのか

私は、ローラーダービーの書籍出版に取りかかってない時には、Kickstarter の Outreach チームの一員として、「最高のプロジェクトを運営する方法」についてクリエイターへのアドバイス提供を行っています。実は、この取り組みを通して、カスタム参照タグを使っているクリエイターが少ないことに気付いたんです。とっても便利ツールなので、活用している人があまりいないことに正直驚きました。

カスタム参照タグを大いに活用している出版社の1つに、Thornwillow Press があります。Thornwillow Press は、ニューヨーク州ニューバーグを拠点とした、書籍やブロードサイド (一枚刷り印刷物)、ノートなどを専門にした出版社&印刷業者です。過去にこれまで、8つの素晴らしいプロジェクトをローンチしてきました。

Thornwillow Press の Griffin Gonzales 氏に、この機能をどう活用しているかを尋ねてみました。「カスタム参照タグにより、当社でのプロジェクト・アウトリーチへの取り組み方は一変しました。新しいキャンペーンを行う時には、過去のバッカーやニュースレター購読者、Facebook のフォロワーなどに一連のメッセージを送ります。特定のタグにアウトリーチの取り組みを正確に描出することで、どれが効果的な方法かを推測する必要がなくなります。代わりに、各グループへのメッセージの有効性を追跡できるので、限られた予算を細心の注意のもと最も効果的な場所に投入することができます。アウトリーチの面では、カスタムタグを使用するかしないかで結果に雲泥の差が出ますね」

以上、Gonzales 氏のアドバイスでした。ぜひあなたもカスタム参照タグを活用して、自らのオーディエンスをしっかりと把握していきましょう。